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◆ 2009年10月20日

欧州紀行 006 『Far East』

ベルギーに来て早3年、これまで欧州内のいろいろな国を旅行した。訪れた国を確認してみようと、地図を買いに本屋へと出かけた。そこで知ったのだが、ベルギーではフランス語とオランダ語の地図しか売っていないのだ。国名がわかるか心配だったが、とりあえずフランス語の地図を買うことにした。

早速、開いてみた。と、何かが違う。そうだ、日本が真ん中にない!?欧州の地図は、欧州が真ん中になっていて、日本はページの右端(=東)の果てにポツンとあった。欧州から見ると、日本はFar East(極東)の国だと改めて納得。マルコ・ポーロが黄金の国ジパングに行くことを夢見ていたというが、この地図を見ると欧州からアフリカを迂回して日本に行くのは至難の業だったことが想像に難くない。

いまでは、航路の発達により人の移動が容易になったとはいうものの、それでも日本は遠い。だからだろう、欧州人の日本に対する認識がおかしいと感じることがままある。その代表格がTV。たまに紹介される日本に関する報道には"お決まりのパターン"がある。たとえば、原宿や秋葉原で見たコスプレやアニメの特集だったり、京都の舞妓とお寺に行ったり。あるいは、花見のシーズンになると公園での場所取りや酔っ払っている人を取材する、といった具合である。このように、本当の日本の日常とは異質のものが、日本の文化として報道されているのだ(そういえば、私の大好きな米TVドラマの「HEROES」に出てくる日本人や日本の風景も違和感満載である)。

TVだけではない。私の日常生活の中でも、そんな違和感を抱くことがある。いくつか紹介しよう。「クゥアラテ[カラテのこと]は強いのか?(日本人が皆カラテをやるわけじゃありません...)」、「キモノは着ないのか?(着物自体、持ってないです...)」、「いいサケを持っているぞ!(えっと、それ焼酎ですけど...)」、「こんな日本のアニメをTVで見たぞ、知っているか?(今やっているアニメ、わからないです...)」、「仏教という哲学は日本からだっけ?(日本かどうか以前に仏教って宗教なんですが...)」とまぁ、こんな感じである。

本当は、( )の中の言葉のように、現実を教えてあげるべきなのだろう。でも実際は、適当に話を合わせ、サービス精神からカラテのふりをして、笑いを取っている自分がいる。それが、ますます日本に対する認識を間違った方向に向かわせているのかも。

羽田野洋充さん羽田野洋充
リコーヨーロッパ CSR(環境マネジメント)担当
ベルギーの首都ブリュッセルを拠点に、EU製品環境規制についての情報収集及び ロビー活動に従事。
2006年より、家族4人でベルギーに駐在中。

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